Bruce Dickinson (Iron Maiden) のインタビュー記事を全訳してみた
前回、英語で話す時の口調について書きました。アイアン・メイデンの元のインタビューを読んでない中で書きましたが、その時のブックマークで、アイアン・メイデンのブルース・ディッキンソンのインタビュー記事を教えてもらいました(id:cider_kondo さん、ありがとうございます)。
どんな話し方をしているのかの参考に読み始めたのですが、内容がおもろかったので、思わず全訳してしまいました(著作権的にどうなんでしょうね、まずかったら消します)。私の知識レベルは、この記事に出てくるバンドの名前を知っている〜ちょっと聴いたことがある程度なので、文脈に間違いがあったらご容赦を。
訳す時のトーンはできるだけフラットにしたつもりですが、無意識のうちに、元の話題にあったミュージシャン口調訳の影響を受けているような気も? でも、非常にシンプルな語り口調で、やはり敬語じゃない方がしっくりくる感じがしましたねえ。
で、何が面白かったかというと、記者が特定のアングルの意見を引き出そうとして、ちょいちょい失敗している所。ディッキンソンも最初は軽妙なトークしてますし、記者の意図的な質問はやんわり否定する程度なのですが、最後の質問には思わずブチ切れ。中途半端な終わり方してるので、ここでインタビュー打ち切られたんですかね…。
元記事は以下です。 リンクはできるだけ元記事のものを踏襲しましたが、リンク切れのものがあります。The Black Albumのリンク間違いも元のままで、おそらくメタリカのアルバムのことだと思います。
Q&A:アイアン・メイデンのブルース・ディッキンソン
鉄のカーテン下での演奏、パンクであったことはない
「クールなやり方は知らないが、特に気にならない」
多くのメタルバンドは、この世のものとは思えない場所から来た悪魔、その他の生命体について歌う。アイアン・メイデンは、本当に人間ではないかもしれない、と思わせる数少ないバンドの一つだ。
続きを読むミュージシャンは敬語で喋ってないのか問題
たぶん喋ってないんじゃないかなーと想像します。元のインタビューが聞けない中、また私も不十分な経験の中で書きますが。
(追記:その後、別の英語インタビュー記事で口調を知ることができました。)
Bruce Dickinson (Iron Maiden) のインタビュー記事を全訳してみた - 念入り日記
仕事でいくつかの地域、企業の方とやりとりしている中で、英語にも、カジュアル〜フォーマルまでかなりのグラデーションがあるように感じます(それを敬語と呼ぶかどうかは置いといて)。省略形、助動詞の使い方、主語を省略する、などなど。
下記はビジネスチックで素朴な例ですが、同じ意図でも、先に出てくる方がカジュアルですし、逆に企業対企業の場面とかだと、後ろの方の表現が出てきやすいです。*1
「…したい」〜「…させていただきたい」
丁寧度が低い順に I wanna ... < I want to ... < I would like to ...
「ごめん」〜「申し訳ありません」
Sorry for ... より I'm sorry for ... の方が丁寧だったり。
「…だ」〜「…かもしれない」
何かを伝えるにしても、may「〜かもしれない」でやんわりお伝えすると丁寧な感じです。might だとさらに遠回し度が高まる。
「…できる?」〜「…していただくことはできますか?」
Can you ...? < Could you ...? < Could you please ...? *2
冒頭取り上げられているのはアイアン・メイデンでしたが、ロックバンドの人はくだけた表現を使う場面が多くて、その温度感を伝えるために、ああいったタイプの翻訳調が受け継がれているのではないでしょうか。一方、ソフトな表現で話すミュージシャンもいるはずで、そういう時は敬語で訳されるのかもしれません。
でも私も、「〜だよ」「〜だからね」調は、さすがに時代に合ってないような気はするんですけどね…。
(余談)
ここらへんの英語のニュアンスをイメージするのに、個人的にはスティーブ・ソレイシィさんの本がすごく役立ちました。日本語の感覚に丁寧に寄り添って紹介してくれるので納得感があり、かつフレーズ自体がシンプルですぐ使えます。激おすすめ。
CD付 ネイティブなら子どものときに身につける 英会話なるほどフレーズ100 (スティーブ・ソレイシィの英会話シリーズ)
CD付 ネイティブなら日本のきちんとした表現をこう言う 英会話きちんとフレーズ100 (スティーブ・ソレイシィの英会話シリーズ)
あとは昔、大西泰斗さんの「ネイティブ・スピーカーの〜」シリーズもよく読みました。
海外経験ナシで英語仕事をしている自分の、なんとなく英語がイヤになる期間
アメリカ出張から帰ってきて2週間くらい経ちます。
この日に書いた通り、出張中も、後半はヒアリング能力が落ちていた実感があったのですが。
普段の業務に戻っても、メールのやりとり、ドキュメントを読む、電話会議、契約書をレビューするなど、タスク全体の4分の1(〜多い時で3分の1)くらいは英語を使っています。
しかし帰国後、英語を見るのになんか抵抗があって…正直、英語の仕事が少しペースダウンしていました。手をつけるまでに時間がかかったり、長文が前ほどすんなり入ってこなかったり。その間は社内調整的な仕事の方が捗ったりw
数日前から、英語のタスクもようやく元通りのペースで進められるようになったかな、という感じです。
振り返ってみると、ナマの英語の環境に身をおき、自分の実力を客観的に見たことで、心理的な落ち込みがあったのかな? と。
日本のオフィスで英語を使う限りでは、辞書も引けるし、電話会議なら事前にアジェンダなど準備しますし。自分のほぼMAXの(というか若干背伸びした)実力が出せるわけです。
一方、リアルタイムで英語を使うしかない環境だと、そうはいかない。ぶっつけでうまくいかないことの方が目立って感じられる。そこのギャップから、やや凹んで集中力も落ち、現地での会話や、帰ってきてからの英語業務がおっくうになっていたんじゃないでしょうか。
つまり、海外経験ナシで英語業務をしている立場だからこその、ちょっとした挫折感だったのだろうと、自分なりにこの2週間を分析してみた次第。
ま、自分の力を客観的に見て凹むというのは、健全に成長する上で必要なステップです。数年前にオンライン英会話を始めた時も、しばらくは本当にブルーで…w でも少し我慢して乗り越えると、その前より土台の部分が鍛えられる実感がありました。
今回もまたここから、本当の実力をつけていきたいなと思います。